2012-04-01から1ヶ月間の記事一覧

青春は足音もなく

男は商店で塩むすびひとつ求めた。男は素っ気ない様子であったが姿格好はみすぼらしく、哀れに思った店員は水をひとつ差し出した。しかし男は、握りしめた小銭をがちゃりと置いて、おむすびひとつ受け取って、店を後にした。喉は渇いていなかったらしい。本…